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犬をシンプルに捉える。

文:B-Paws 中沢俊恵CPDT-KA

目の前の犬に対して
「どうしてこの犬は、もっとこうできないのだろうか?」
と云うようなことを思ったことがあるかもしれません。
そんなとき私は、犬についてもっとシンプルに捉えることをおススメしています。

人間の脳と犬の脳とでは、細かい構造が異なります。私たち人間は“理性の脳”と呼ばれる部分が大きく発達しており、それ故に私たちは、その他の哺乳類よりもズバ抜けて様々なことを考えたり分析したり、言語を操ることができるのです。未来について考えて一喜一憂するのも、脳の成せる業。

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一方、犬の脳にも同じ部位がありますが脳内を占める割合が異なります。犬は私たち人間ほどに物事を複雑に考える仕組みにはなっておらず、ひとつの命がその瞬間、目の前の事象を乗り越えて生き抜くために本能をフル活用する・・・そんな風になっています。犬のアレコレに影響を与えているのは、より本能的なものを司る部位なのです。

犬はただ、目の前で自分の身に降りかかっている出来事に対してもっと単純な反応(怖い・嬉しい・楽しい・嫌だ等)を示しているのです。

つまり犬と過ごすときは小難しく考えて犬に何かをさせようとするよりも「目の前に居る犬がどのような状況に置かれて、どのようなこと感じているのだろう?」と、シンプルな部分に着目した方がうまくいくものです。

どんなことも難しく考えることはできるのですが、まずはシンプルに参りましょう。

 

犬がその時に抱いているものを知ることができれば、それに合わせた対処が見つけやすくなるはずです。細かい技術的な部分はプロのお仕事だとしても、愛犬がどのような場面でどのような反応をするのかを知ることができれば、少なくとも失敗経験を積み重ねる場面を減らすことができるはずです。

“学習”は繰り返しの経験と強い感情によって、よりしっかりと身についていくので、犬がポジティブな経験とポジティブな感情を抱けるようにすることで学習の速度も上がっていくのです。ネガティブなものも然り。

では、犬の反応を知るにはどうしたらいいのか!?というと、そこはやはり犬のボディランゲージを知ることです。

ある程度の年数を犬と暮らしていれば、大抵の飼い主さんが犬のボディランゲージのいくらかを自然と読み取れるようになります。ということは、ボディランゲージを意識して知れば、もっと正しく読み取れるようになれるということ。

犬とは人間の言葉で意見交換をしたり討論したりすることはできませんが、私たちが犬のボディランゲージを学ぶことで、様々な場面に於いて犬とのコミュニケーションが図りやすくなるのは間違いありません。

 

さて、この春。

私が個人的に敬愛して止まない“ヴィベケ・S・リーセ“が再び来日し、1カ月かけて日本セミナーツアーを開催します。ヴィベケはボディランゲージのスペシャリストではありますが、それよりももっと深い部分で犬を理解している方です。正直、ボディランゲージ云々など世界にも日本にも溢れています。しかしヴィベケのボディランゲージは、一味も二味も異なります。日々の中で”活かす!“ボディランゲージなのです。

犬のことをもっと知りたい方は、是非一度、セミナーに足を運んでみてください。

セミナーに参加したその日から、犬に対するなにかがきっと変わることでしょう。

 

《ヴィベケ・リーセJAPANツアー 春(3/24~4/22)》

https://www.wd-c.jp/tour2018_1/

 

今回も拙い文章に最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。